ふわふわ・さっくり・しっとり・・・ お菓子の美味しさは、味だけでなく「食感」が大切です。いくら味が良くても、ぱさぱさのスポンジケーキを「おいしい」と感じにくいですよね。
LOVE BAKEでは、この「食感」をよりしっかりと感じられるように!とレシピを考えるとき、薄力粉の使い分けをします。普段何気なく使っている薄力粉も、成分・材料・等級等によって、同じレシピでお菓子を作っても、食感や風味が違います。使い分けてみると、お菓子作りの奥深さに感心し、お菓子作りの楽しさが広がりますよ!
等級は、特等粉・一等粉・二等粉・三等粉・末粉 (すえこ) の5段階に分かれて、品質を示します。
タンパク質と灰分(かいぶん)含有量に注目しましょう
小麦粉に含まれているタンパク質の多くが、グルテニンとグリアジンです。
タンパク質の含有量が多いほど、さらさらとして扱いやすく、少ないほど繊細でダマになりやすいという特徴があります。
灰分は、小麦の外皮や胚芽部分に多く含まれるリン、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄などのミネラル分で、含有量が多い小麦粉はややくすんだ色合いです。
スポンジケーキやロールケーキのように、キメが細かくふんわり柔らかな食感が魅力のお菓子には、タンパク質と灰分の低い粉を使用します。口どけがよく、クリームを楽しむ繊細な味わいのケーキになります。
一方、クッキーやサブレ、タルトなど、ざっつくりとした歯切れのよい食感で、焼き菓子本来の奥深い風味を出したいときには、タンパク質と灰分の高い粉を使用します。
いろいろある薄力粉のブランド
タンパク質が高めブランド クーヘン、エクリチュール、シュクレ、ドルチェ
タンパク質が中 ブランド モントレ、九州産薄力粉名月、特宝笠
タンパク質が低めブランド シリウス、スーパーバイオレット など
これらは一例ですが、多くて何を使うか迷ってしまいます!
LOVE BAKEで使うことの多い薄力粉ブランド
お菓子教室では、ご自宅でも同じように再現していただくために、基本的にはスーパー等で手に入れやすい薄力粉を使用しています(九州産薄力粉)。
タルトなどは、ざっくりとした食感を出したいので、特別にエクリチュールに変更したり工夫しています。お教室で特別な薄力粉を使用するときは、お伝えしています。
販売用のお菓子では、タルトやガレットはエクリチュール、パウンドケーキやバターケーキ系にはドルチェやシュクレ。スポンジケーキを使用するお菓子には特宝笠、モントレが
多いですね。
以前、スポンジケーキにスーパーバイオレットを使用していましたが、混ぜるときにダマができやすく、やや軽すぎる感じがしたので現在はほとんど使用していません。
シリウスはシロップを打たなくても良いしっとりとした非常にキメの細かいスポンジケーキができますが、柔らかいのでケーキの形が崩れやいです。LOVE BAKEでは使用していませんが、自分用に「スポンジケーキを味わうショートケーキ」を食べたいとき
に使用しています。個人的にはとっても気に入っている薄力粉です。
自分好みの薄力粉をみつける楽しみ
「薄力粉で、お菓子がそんなに変わるわけないんじゃない?ブランド薄力粉は普段使っている薄力粉より高いから、あえて薄力粉を変える必要なんて・・・まあ、いいか。」
・・これは、お菓子作りを趣味としてから数年たち、一通りのお菓子が自己流だけれども作れるようになったころの私の考えていたことです。
もっと美味しいお菓子を!もっとうまくつくりたい!・・・美味しいお菓子を味わいたい!という想いが強くなってから、薄力粉を色々と試すようになって、本当に驚きました。目からうろこ。確かに食べ比べてみないと気づかないような変化のときもあります。でも、小さな「おいしい」変化が、積み重なって感動する味になるのだと思います。
薄力粉がもたらす変化を試すことは、とても楽しいのです。ただ、お一人で、たくさんの種類の薄力粉を買い込んで試すとなると大変。いつかLOVE BAKEで、薄力粉のブランド比較を取り入れたお菓子教室をしても面白そうですね。
みなさまのご要望が多ければ、企画してみます!
+α 型離れを良くする下処理には強力粉です
型にタルトやマドレーヌなどのお菓子が、焼いた後に綺麗に型出しできるように、型に無塩バターを塗って、強力粉を薄く全体に振りかけます。
強力粉は博力粉に比べ、粒子が粗くさらさらで、タンパク質(グルテン)の量が少ないのが特徴ですので、型へのくっつき防止処理には、強力粉のほうがおすすめです!
お菓子教室で使用した薄力粉が欲しいときは
レッスンのときに、お分けすることが可能ですので、レシピ分だけ少量欲しい!という方はお気軽にお尋ねください。
お菓子作りを何度もチャレンジしたいので、たくさん欲しい!という方は、こちらを参考にしてください。薄力粉をまとめてみました。
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